堺市で税理士に依頼するメリットとは?選び方のポイントと費用相場を解説
e-Taxの贈与税関係情報2026|10月19日から精算課税の履歴も確認
SUMMARYこの記事の要点3点
- 1ポイント1:e-Taxマイページの「贈与税関係情報」に、令和8年9月24日、「更正・決定の通知情報」・「相続時精算課税適用状況」・「書面申告提出状況」の機能が追加されました。これらの情報は令和8年10月19日以降にマイページに反映されます。
- 2ポイント2:相続時精算課税を使っている人は、特定贈与者ごとに、これまでに申告した財産の価額の合計額や贈与税額を申告年分ごとに確認できます。書面で提出した贈与税申告の提出記録も、リリース時点では過去7年分が確認できます。
- 3ポイント3:表示されるのは提出した申告などの情報です。申告が不要だった110万円以下の贈与は自分で記録を残す必要があります。マイナンバーカード等の電子証明書を準備し、10月19日以降に一度内容を確認しましょう。
CONTENTS目次
親から子への生前贈与や、自社株・事業用資産の承継を進めている経営者の家庭では、何年に、誰から、いくら贈与を受け、どのように申告したかの記録が、将来の相続税の計算に直結します。特に相続時精算課税は、一度選択すると暦年課税へ戻れず、贈与を受けた財産が相続時に持ち戻される制度のため、長期間の記録管理が欠かせません。
こうした記録の確認に役立つ機能として、国税庁はe-Taxのマイページにある「贈与税関係情報」を拡充しました。本記事では、追加された機能の内容と、生前贈与の実務でどう使えるか、マイページだけでは把握できない贈与は何かを、国税庁の公表資料に沿って解説します。
e-Taxマイページの贈与税関係情報の概要
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マイページの贈与税関係情報に3つの機能を追加
e-Taxのお知らせ(掲載日:令和8年5月27日、更新日:令和8年9月24日)によると、令和8年9月24日に、マイページの「贈与税関係情報」に新たな機能(「更正・決定の通知情報」・「相続時精算課税適用状況」・「書面申告提出状況」)が追加されました。あわせて、上記機能に関する情報については、令和8年10月19日以降にマイページに反映されるとされています。機能の追加日と、実際にデータが見られるようになる日が異なる点に注意が必要です。
マイページとは、スマートフォンやパソコンからe-Taxに登録されている本人(法人)情報や、申告の参考となる各税目に関する情報を確認できるページです。個人の場合、各税目に関する情報のひとつとして、贈与税の申告情報などを確認できる贈与税関係情報が設けられています。
追加された機能と表示される内容
お知らせに掲載された各機能の内容は次のとおりです。
| 機能 | 追加時期 | 表示される内容 |
|---|---|---|
| 申告書表示 | 令和7年1月追加 | 提出した贈与税の申告情報を受付番号順に表示します。書面申告につきましては、令和8年分から表示可能です。 |
| 更正・決定の通知情報 | 令和8年9月追加 | 贈与税の更正通知書・決定通知書に係る情報を表示します。 |
| 相続時精算課税適用状況 | 令和8年9月追加 | 相続時精算課税制度を適用している場合に、特定贈与者氏名及び適用開始年分を表示します。特定贈与者を選択すると、申告年分・財産の価額の合計額・相続時精算課税分の贈与税額等を申告年分ごとに確認できます。 |
| 書面申告提出状況 | 令和8年9月追加 | 令和8年9月のリリース時点では過去7年分の提出記録が確認できます。確認できる年分は相続税の贈与財産の加算期間の取り扱いに合わせて順次拡大予定です。 |
閲覧には電子証明書が必要
お知らせは、申告書等の情報を確認する際に、マイナンバーカード等の電子証明書が必要ですとしています。マイページの案内でも、個人でご利用の方については、一部の情報を確認する際に、マイナンバーカード等の電子証明書が必要とされています。利用者識別番号とパスワードでログインできても、贈与税の申告内容まで表示するには電子証明書による確認が必要になる場面があるため、事前にマイナンバーカードと読み取り環境を整えておくと安心です。
また、e-Tax上で納税者と委任関係の登録を行った税理士についても、納税者のマイページの「贈与税関係情報」を参照することが可能です。顧問税理士が記録を確認できるようになる点は、申告の準備や相続対策の検討で実務上の意味が大きい改正です。
マイナポータルからも利用できる
マイページへは、e-Taxホームページ上部のログインボタンからe-Taxソフト(WEB版)にログインし、マイページメニューを選択して表示します。マイナポータルをご利用の方は、外部サイトとの連携(旧:もっとつながる)機能を利用し、e-Taxと連携した後に遷移するTOP画面よりマイページを利用できます。ふだん確定申告でマイナポータル連携を使っている方は、同じ経路で贈与税関係情報まで確認できます。なお、スマートフォンでご利用の際には、一部利用できない機能があるとされているため、表示されない項目がある場合はパソコンからも確認してみてください。
中小企業経営者の生前贈与への実務影響
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相続時精算課税の累計を把握しやすくなる
相続時精算課税は、原則として60歳以上の父母または祖父母などから、18歳以上の子または孫などに対し、財産を贈与した場合において選択できる贈与税の制度です。贈与税の額は、特定贈与者ごとに、1年間に贈与を受けた財産の価額の合計額から、相続時精算課税に係る基礎控除額110万円を控除し、特別控除額(限度額2,500万円。前年以前において、既にこの特別控除額を控除している場合は、残額が限度額となります。)を控除した後の金額に、一律20パーセントの税率を乗じて算出します。
つまり、何年かに分けて贈与を受けている場合、今年使える特別控除額は、過去の申告でいくら控除したかによって決まります。事業承継のために自社株を数回に分けて贈与しているケースや、兄弟それぞれが親から贈与を受けているケースでは、受贈者ごと・特定贈与者ごとに累計を正確に追う必要があります。新しい「相続時精算課税適用状況」では、特定贈与者を選択すると、これまでに申告した財産の価額の合計額や相続時精算課税分の贈与税額等を申告年分ごとに確認できるため、手元の控えと照合しやすくなります。
特別控除は期限内申告が前提
国税庁のタックスアンサーNo.4103は、特別控除額は贈与税の期限内申告書を提出した場合に限り控除することができますとしています。過去の申告が期限内に提出されているかも、あわせて確認しておきたいポイントです。
国税庁のタックスアンサーNo.4103は、特別控除額は贈与税の期限内申告書を提出した場合に限り控除することができますとしています。過去の申告が期限内に提出されているかも、あわせて確認しておきたいポイントです。
相続のときに持ち戻す金額の確認にも使える
特定贈与者が亡くなった時には、それまでに贈与を受けた相続時精算課税適用財産の価額と、相続や遺贈により取得した財産の価額とを合計した金額を基に相続税額を計算し、既に納めた相続時精算課税に係る贈与税相当額を控除します。相続財産と合算する価額は、原則として贈与時の価額で、令和6年1月1日以後の贈与により取得した財産については、贈与を受けた年分ごとに、贈与時の価額の合計額から相続時精算課税に係る基礎控除額を控除した残額とされています。
贈与税の申告期限と選択届出書の提出時期
贈与税の申告と納税は、原則、財産をもらった人が、もらった年の翌年の2月1日から3月15日までにすることになっています。相続時精算課税を選択しようとする受贈者は、その選択に係る最初の贈与を受けた年の翌年2月1日から3月15日までの間に、相続時精算課税選択届出書を受贈者の戸籍の謄本などの一定の書類とともに提出する必要があります。贈与税の申告書は、e-Taxを利用して提出(送信)する方法のほか、郵便や信書便による送付または税務署の時間外収受箱へ投函する方法により提出することができます。e-Taxで提出しておけば、申告書表示で受付番号順に一覧でき、記録の管理がいっそう容易になります。
相続税の申告では、相続人が過去の贈与の記録を集めることから始まります。贈与を受けた本人が自分のマイページで申告年分ごとの金額を確認できれば、相続税の計算に必要な数字を早い段階でそろえやすくなります。
暦年課税の生前贈与加算は7年へ段階的に延長中
暦年課税で贈与を受けた財産も、相続税の計算と無関係ではありません。令和6年1月1日以後の暦年課税に係る贈与により取得した財産については、その加算対象期間が相続開始前7年以内となります。被相続人の相続開始日に応じた加算対象期間は次のとおりです。
| 被相続人の相続開始日 | 加算対象期間 |
|---|---|
| ~令和8年12月31日 | 相続開始前3年以内 |
| 令和9年1月1日~令和12年12月31日 | 令和6年1月1日から死亡の日までの間 |
| 令和13年1月1日~ | 相続開始前7年以内 |
書面申告提出状況で過去7年分の提出記録が確認できるとされているのは、この加算期間を意識したものです。お知らせも、確認できる年分は相続税の贈与財産の加算期間の取り扱いに合わせて順次拡大予定ですとしています。
当事務所の見解・マイページに表示されない贈与に注意
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表示されるのは提出した申告の情報に限られる
当事務所が最も注意していただきたいのは、マイページで確認できるのは、あくまで提出した申告や税務署から通知された更正・決定などの情報だという点です。申告書表示は提出した贈与税の申告情報を表示する機能であり、贈与があった事実そのものを国税庁が把握して一覧にしてくれる仕組みではありません。
暦年課税では、1年間に贈与を受けた財産の価額の合計額が110万円以下なら贈与税はかかりません(この場合、贈与税の申告は不要です。)。一方で、相続税の計算では、加算対象期間内に贈与されたものであれば贈与税がかかったかどうかに関係なく加算し、基礎控除額110万円以下の贈与財産や死亡した年に贈与されている財産の価額も加算することになります。
申告不要だった贈与ほど記録が残りにくい
申告不要の範囲で毎年贈与を続けていた場合、その贈与はマイページの申告情報には現れませんが、相続開始日によっては相続税の課税価格に加算されます。通帳の写しや贈与契約書など、贈与の事実と金額を示す資料は、マイページとは別に家族で保管しておく必要があります。
申告不要の範囲で毎年贈与を続けていた場合、その贈与はマイページの申告情報には現れませんが、相続開始日によっては相続税の課税価格に加算されます。通帳の写しや贈与契約書など、贈与の事実と金額を示す資料は、マイページとは別に家族で保管しておく必要があります。
相続時精算課税の110万円以下の贈与は扱いが異なる
相続時精算課税を選択した後の贈与は、令和6年1月1日以後の分について、年110万円の基礎控除を差し引いた残額が相続時に加算されます。特定贈与者からの贈与の合計額が110万円以下の年は申告の必要がありません。ただし、令和5年12月31日以前に相続時精算課税に係る贈与を受けた場合は、基礎控除額は控除されませんので、110万円以下であっても申告をする必要があるとされています。古い年分の申告が漏れていないかは、マイページの表示と手元の記録を突き合わせて確認しましょう。
家族の記録は本人のマイページでしか見られない
マイページは、e-Taxに登録されている本人の情報を確認する仕組みです。贈与を受けた子どもや孫の記録は、それぞれのマイページにあります。親が経営者で、複数の子に贈与を進めているご家庭では、誰の記録をどこで確認するかを家族で共有しておくことが大切です。相続の段階で慌てないよう、相続税申告のサポートを依頼する税理士と、どの資料をいつまでにそろえるかを決めておくと手続が円滑になります。当事務所の相続税申告のサポートでも、生前贈与の記録整理からご相談をお受けしています。
今すぐやるべきこと:贈与税の記録を確認する手順
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情報が反映される令和8年10月19日以降に、次の順で確認を進めてください。
- ステップ1:ログイン方法と電子証明書を準備する
e-Taxホームページ上部のログインボタンから、e-Taxソフト(WEB版)のログイン画面にアクセスし、マイナンバーカードまたはスマホ用電子証明書を読み取るか、利用者識別番号とパスワードを入力してログインします。申告書等の情報を確認する際に、マイナンバーカード等の電子証明書が必要です。 - ステップ2:贈与税関係情報で申告の一覧を確認する
ログイン後にマイページを開き、贈与税関係情報の申告書表示で、提出済みの贈与税申告が受付番号順に表示されることを確認します。書面申告は令和8年分から表示可能とされているため、それより前の書面申告は書面申告提出状況で確かめます。 - ステップ3:相続時精算課税適用状況で累計を照合する
相続時精算課税を選択している場合は、特定贈与者氏名と適用開始年分を確認し、特定贈与者を選んで申告年分ごとの財産の価額の合計額と贈与税額を、手元の申告書の控えと照合します。特別控除額の残額の計算に使います。 - ステップ4:申告不要だった贈与を一覧にする
暦年課税で110万円以下だった年など、マイページに現れない贈与を、通帳や贈与契約書から一覧にします。相続開始日によっては相続税の課税価格に加算されるため、年ごとの金額と贈与者を記録しておきます。 - ステップ5:税理士との委任関係の登録を検討する
顧問税理士に記録を確認してもらう場合は、税理士から伝えられた利用者識別番号と名称をもとに、納税者がe-Taxソフト(WEB版)で委任関係の登録を行い、税理士が承認します。登録後は、税理士も納税者のマイページの贈与税関係情報を参照できます。
- ☑ マイナンバーカードと読み取り環境を準備した
- ☑ 贈与税の申告一覧と更正・決定の通知情報を確認した
- ☑ 相続時精算課税の申告年分ごとの金額を控えと照合した
- ☑ 申告不要だった贈与の記録を年ごとにまとめた
- ☑ 必要に応じて税理士との委任関係の登録を行った
委任関係の解除については、税理士の方、納税者の方、どちらからでも行うことができます。依頼先を変更した場合などは、登録状況もあわせて見直しておきましょう。
よくある質問
- Q. いつからマイページで相続時精算課税の情報を見られますか?
- A. 機能自体は令和8年9月24日に追加されましたが、e-Taxのお知らせでは、上記機能に関する情報については、令和8年10月19日以降にマイページに反映されるとされています。それより前は、機能の画面があってもデータが表示されない可能性があるため、確認は10月19日以降に行うのが確実です。
- Q. 書面で提出した贈与税の申告も確認できますか?
- A. 書面申告提出状況の機能で、令和8年9月のリリース時点では過去7年分の提出記録が確認できます。また、申告書表示の機能では、書面申告につきましては、令和8年分から表示可能とされています。古い年分の書面申告は申告書の内容までは表示されない可能性があるため、提出時の控えも保管しておきましょう。
- Q. 暦年課税で毎年110万円ずつもらっていた分は表示されますか?
- A. マイページで確認できるのは提出した贈与税の申告情報です。1年間に贈与を受けた財産の価額の合計額が110万円以下なら贈与税の申告は不要とされているため、申告をしていない年の贈与は表示されないと考えられます。相続開始日によっては相続税の課税価格に加算されるため、通帳などで記録を残しておきましょう。
- Q. マイナンバーカードがなくても確認できますか?
- A. マイページへのログインは利用者識別番号とパスワードでも可能ですが、e-Taxのお知らせは、申告書等の情報を確認する際に、マイナンバーカード等の電子証明書が必要ですとしています。贈与税の申告内容を見るには電子証明書による確認が必要になると考えておくのが安全です。スマホ用電子証明書も利用できます。
- Q. 税理士に贈与税の記録を確認してもらうことはできますか?
- A. できます。e-Tax上で納税者と委任関係の登録を行った税理士は、納税者のマイページの贈与税関係情報を参照することが可能です。登録は、税理士が利用者識別番号などを納税者に伝え、納税者が委任関係の登録を行い、税理士が承認する流れです。参照に当たっては、税理士用電子証明書やマイナンバーカード等の電子証明書による認証が必要となります。
- Q. 相続時精算課税を選んだ後に、暦年課税へ戻すことはできますか?
- A. できません。相続時精算課税は贈与者ごとに選択できますが、一度選択すると、その特定贈与者から贈与を受ける財産については、その選択をした年分以降すべてこの制度が適用され、暦年課税へ変更することはできません。マイページで適用開始年分を確認し、どの贈与者について選択済みかを家族で把握しておきましょう。
- Q. 親が亡くなった後に、子が自分の贈与の記録を確認するのにも使えますか?
- A. マイページは、e-Taxに登録されている本人の情報を確認する仕組みのため、贈与を受けた子は、自分のマイページで自分が提出した贈与税の申告情報を確認できます。相続税の申告では、受贈者ごとの記録をそろえる必要があるため、相続人それぞれが自分のマイページを確認し、申告不要だった贈与の記録とあわせて税理士に共有すると手続が円滑です。
参考資料・出典
- e-Tax お知らせ「マイページの「贈与税関係情報」が更に便利になります。」(掲載日:令和8年5月27日、更新日:令和8年9月24日)
- e-Tax お知らせ一覧
- e-Tax マイページ
- e-Tax 委任関係の登録について
- 国税庁 タックスアンサーNo.4103 相続時精算課税の選択
- 国税庁 タックスアンサーNo.4161 贈与財産の加算と税額控除(暦年課税)
- 国税庁 タックスアンサーNo.4402 贈与税がかかる場合
- 国税庁 タックスアンサーNo.4429 贈与税の申告と納税
本記事は道濟会計事務所が監修しました。
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