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非上場株式の相続税評価2026|国税庁の見直し議論と6つの論点
SUMMARYこの記事の要点3点
- 1ポイント1:国税庁は2026年4月に「取引相場のない株式の評価に関する有識者会議」を設置し、自社株の相続税評価ルールの抜本的な見直しを議論しています。今秋を目途に一定の方向性を示す方針です。
- 2ポイント2:影響を受けるのは自社株を相続・贈与する非上場会社のオーナーと後継者です。とくに資産管理会社を保有する方は、設計次第で税負担が変わる可能性があります。
- 3ポイント3:ただし「類似業種比準方式の廃止」は現時点で決定していません。今やるべきは現行3方式での評価額の試算と、令和9年9月30日が期限の特例承継計画の検討です。
CONTENTS目次
相続や贈与で自社株を次の世代に移す非上場会社のオーナーにとって、その株式がいくらと評価されるかは税負担を左右する最大の要素です。その算定根拠である財産評価基本通達について、国税庁が抜本的な見直しの議論を進めています。2026年8月14日には見直し案の概要が月内にも示されると報じられ、関心が一気に高まりました。もっとも、公開されている会議資料と議事要旨を読むと、報道されている見通しと国税庁の公式見解には差があります。本記事では一次資料に基づき、何が決まっていて何が決まっていないのかを整理します。
制度・見直し議論の概要
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非上場株式の相続税評価は、法律で細かく定められているわけではありません。相続税法第22条が「時価」によると定め、その解釈として国税庁の財産評価基本通達が具体的な計算方法を示す構造です。今回議論されているのは、この通達の抜本的な見直しです。
現行ルールは会社規模で3つの評価方式に分かれる
現行の評価体系では、同族株主などの支配株主が取得する株式は「原則的評価方式」で評価し、会社規模を大会社・中会社・小会社に区分して適用方式が変わります。配当を受けることしか期待できない少数株主の株式は、国税庁が「特別の例外的措置」と位置づける配当還元方式で評価します。
| 区分 | 原則的な評価方式 | 考え方 |
|---|---|---|
| 大会社 | 類似業種比準方式 | 業種が類似する上場会社の株価・配当・利益・純資産に比準させる |
| 中会社 | 併用方式 | 類似業種比準方式と純資産価額方式を一定割合で組み合わせる |
| 小会社 | 純資産価額方式 | 資産・負債を相続税評価額に置き換えた純資産をもとに計算する |
| 少数株主 | 配当還元方式 | 配当実績を一定の還元率で還元する特別の例外的措置 |
「評価の崖」とは
会社規模の区分がひとつ変わるだけで適用方式が切り替わり、評価額が大きく跳ねる現象です。国税庁はこの背景を「評価方法のアプローチが区々であることが影響している」と説明しています。
会社規模の区分がひとつ変わるだけで適用方式が切り替わり、評価額が大きく跳ねる現象です。国税庁はこの背景を「評価方法のアプローチが区々であることが影響している」と説明しています。
なぜ見直しの議論が始まったのか
議論の出発点は会計検査院の指摘です。第4回会議の資料では、異なる規模の評価会社間における相対的な不公平、無配当の会社が多数存在するなかで配当を比準要素としている類似業種比準方式の計算式が適切に機能していないおそれ、配当還元方式の還元率10%が社会経済状況の変化を反映していない可能性が挙げられています。
国税庁側の論点としては、恣意的な会社規模の変化による評価額圧縮スキームの存在が挙げられています。グループ法人税制や組織再編を利用する手法、無議決権株式を用いた配当還元方式の濫用、超過収益力分の社外流出などです。あわせて、評価通達6項(総則6項)を個別に適用して否認するのではなく、通達そのものを改正して納税者の予測可能性を確保すべきという問題意識も示され、令和4年最高裁判決の調査官解説が「乖離は、本来、評価通達の見直し等によって解消」すべきとしている点が引用されています。
会議資料には具体的なスキーム事例も並びます。資産管理会社に従業員を転籍させて大会社に変え、類似業種比準方式のみが適用される状態にしてから多額の上場株式を寄付する事例、借入を原資にオペレーティングリースへ投資して利益と純資産を大幅に減少させる事例などです。国税庁が問題視しているのはこうした手法であり、通常の事業会社の評価を一律に引き上げることが目的ではない、というのが会議での説明です。
スケジュールは「今秋を目途に方向性」
有識者会議は2026年4月に第1回が開かれ、第4回は令和8年7月3日に13名の委員が出席して行われました。今後の進め方について、事務局は次の3点を述べています。
- 評価方法の見直しのたたき台である事務局案を、次回(第5回)に示したい
- 今秋を目途に一定の方向性を示せるよう進めたい
- 今回の見直しは税制改正プロセスを経て行うことになる
3点目は実務上とても重要です。国税庁は「財産評価基本通達においては、評価額が納税額に直接影響するため、従来から、ある程度影響が考えられる改正を行う場合には、税制改正プロセスを経た上で行ってきており、今回の見直しについても同様の手続きを経て行う必要がある」と説明しています。通達改正であっても、内容が固まるまでには公表と議論の機会があるということです。
報道と公式見解の違いに注意
2026年8月14日の読売新聞は、関係者の話として、見直し案では類似上場会社の平均株価を用いることをやめて帳簿上の純資産額をベースとし、単年度ではなく直近数年間の利益に基づく収益力で評価する方向だと報じています。一方、第4回会議の議事要旨では、委員から報道に「類似業種比準方式は廃止する」という断定的な書き方がされているとの指摘を受け、国税庁事務局が「我々としては、類似業種比準方式を廃止するということを現時点で決定しているわけではない」と明確に述べています。現時点で確定した制度変更はありません。
2026年8月14日の読売新聞は、関係者の話として、見直し案では類似上場会社の平均株価を用いることをやめて帳簿上の純資産額をベースとし、単年度ではなく直近数年間の利益に基づく収益力で評価する方向だと報じています。一方、第4回会議の議事要旨では、委員から報道に「類似業種比準方式は廃止する」という断定的な書き方がされているとの指摘を受け、国税庁事務局が「我々としては、類似業種比準方式を廃止するということを現時点で決定しているわけではない」と明確に述べています。現時点で確定した制度変更はありません。
中小企業への実務影響
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オーナーと後継者にとって、この議論はどう影響するのでしょうか。会議の論点と国税庁のデータから整理します。
国税庁が委員に意見を求めた6つの論点
第4回会議で国税庁は、意見を聞きたい事項として次の6点を挙げました。見直しの骨格です。
- 抜本的な見直しを視野に入れること
企業価値評価の学術的研究やM&Aの評価方法も参考に検討する。 - 原則的評価方式の一本化
「評価の崖」の原因となっている区々な評価制度の簡素化と、恣意的な操作性の排除の観点から検討する。 - 類似業種比準方式の見直し
会社法訴訟やM&A実務でも用いられなくなってきたことを踏まえ、今後の在り方をどう考えるか。 - 純資産価額方式の見直し
基本的な評価方式として維持するのではなく、特定の評価会社用として存置することも考えられる。 - 配当還元方式の見直し
還元率や計算方法だけでなく、対象株主の範囲や従業員持株会との関係も整理する。 - 特定の評価会社の判定等
少なくとも資産管理会社については、純資産価額方式で評価することをどう考えるか。
4点目と6点目を合わせると方向性が見えます。純資産価額方式を「一般の会社の原則」から外す一方、資産管理会社にはこれを適用する組み替えです。純粋な事業会社と資産保有型の会社では、影響の出方が異なる可能性があります。
現行の枠組みと議論されている方向性
| 項目 | 現行の枠組み | 会議で議論されている方向性(決定ではありません) |
|---|---|---|
| 原則的評価方式 | 会社規模で3方式に分岐 | 可能な限り広範の会社を単一の方式で評価する体系が望ましいのではないか |
| 類似業種比準方式 | 大会社の原則。小会社でも一定割合の併用が可能 | 理論的・実証的な裏付けがない等の指摘。ただし廃止は現時点で未決定 |
| 純資産価額方式 | 小会社の原則。特定の評価会社にも適用 | 基本的方式としては維持せず、特定の評価会社用として存置することも考えられる |
| 配当還元方式 | 同族株主以外などの少数株主に適用 | 「特別の例外的措置」の趣旨が貫徹できるよう対象株主の範囲を整理 |
| 資産管理会社 | 株式等保有特定会社等に該当すれば純資産価額方式 | 少なくとも資産管理会社は純資産価額方式で評価することを検討 |
| 事業承継への配慮 | 評価の段階で配慮されてきた経緯 | 「評価」と「政策税制」を切り分け、税負担は税制改正プロセスで決定 |
「上場株高だから自社株評価も上がっている」とは限らない
近年の株高で自社株の評価額も上がっているはずだ、という感覚を持つ経営者は少なくありません。しかし国税庁は第4回会議で、自ら行った試算を示してこの感覚に疑問を投げかけました。
平成30年末を100とした令和7年末の数値は次のとおりです。上場株価指数の伸びに比べ、比準要素の類似業種株価Aの伸びは小さくなっています。
| 指標(平成30年末=100) | 令和7年末の数値 |
|---|---|
| 日経平均 | 251.5 |
| TOPIX終値 | 228.2 |
| 類似業種の株価(A) | 140.0 |
| 類似業種の配当(B) | 204.3 |
| 類似業種の利益(C) | 159.4 |
| 類似業種の純資産(D) | 156.7 |
類似業種比準価額は、評価会社の配当・利益・純資産を類似業種の数値で割って比準させる仕組みです。分母の類似業種B・C・Dが大きく伸びれば、評価会社側の数値が変わらない限り比準割合は下がります。国税庁が「その他の産業」について評価会社のB・C・Dを平成30年と同額に固定して試算したところ、類似業種比準価額は平成30年より1割から2割程度下落し、112業種ごとの分析では財務内容が同一なら7割から8割の業種で評価額が減少したとされています。
国税庁の見解
「近年の上場株価の上昇が、直ちに類似業種比準価額の上昇につながるものではないと考えている」
ただし法人の所得金額が上昇傾向にあることから、評価額が上昇して感じられる背景には別の要素の影響も考えられるとも述べています。自社の評価額は業種平均ではなく自社の決算数値で確認してください。
「近年の上場株価の上昇が、直ちに類似業種比準価額の上昇につながるものではないと考えている」
ただし法人の所得金額が上昇傾向にあることから、評価額が上昇して感じられる背景には別の要素の影響も考えられるとも述べています。自社の評価額は業種平均ではなく自社の決算数値で確認してください。
影響の出方は会社のタイプで大きく異なる
一本化で影響が大きいのは、方式ごとの評価額の差が大きい会社です。国税庁は現行体系について、評価方式による評価額のかい離が会社間の不公平と恣意的な操作による租税回避スキームを招いていると述べ、この差を縮める方向で検討が進んでいます。類似業種比準価額が純資産価額より相当程度低いという見方は古く、平成2年の衆議院答弁では「全体的に見ますと二割ぐらいの評価しかされない」と述べられていたことが資料で紹介されています。
他方で、現行制度の不利益が是正される可能性もあります。赤字が続くと特定の評価会社に該当して評価が上昇するリスクは、委員から指摘されている論点です。従業員持株会がある会社は、対象株主の範囲が整理されることで取扱いが変わる可能性があります。自社株の評価は相続税申告のサポートと一体で検討すべき領域です。
当事務所の見解・実務上の注意点
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1. 報道の見通しを確定事項として動くのは危険です
今回の報道を受けて「純資産ベースになる前に贈与を済ませたい」というご相談が増えると予想されます。しかし議事要旨を読むと、議論はまだ相当に流動的です。国税庁が廃止を決定していないと明言しているだけでなく、委員からも強い慎重論が出ています。ある委員は「たたき台を出した後で何が起こるかということが予測不能な状態で出すというのはいかにも無責任」と述べ、増減税が生じないことを示すシミュレーションの提示を求めました。日本商工会議所も意見書で、拙速な議論を避けて丁寧に議論すべきだと主張しています。
加えて国税庁は「全体として相続税の増税を目的で行うものではない」と回答し、方向性が見えた段階で実態調査のデータを用いたシミュレーションを示す意向も表明しています。確定していない前提で不可逆な資本政策を実行すると、結果的に不利になるおそれがあります。
2. それでも「今の評価額を知る」ことは無条件に有益です
一方で、待つべきではない作業もあります。どのような方式に落ち着くとしても、出発点は自社の決算内容です。現行3方式でそれぞれ評価額を計算し、方式間の差を数値で把握しておけば、見直し案が公表された時点で自社への影響を即座に判定できます。この作業をしていないと、公表後の短い期間に判断を迫られることになります。
とくに純資産価額方式の計算は保有資産すべてを相続税評価額に置き換える必要があり、不動産や有価証券を多く持つ会社では相応の時間を要します。決算書がそろっている今のうちに着手しておく価値があります。
3. 評価の見直しと事業承継税制は別のトラックで動きます
もうひとつ押さえたいのが、評価と政策税制の切り分けです。国税庁は「円滑な事業承継の必要性は認識する一方で、『評価』と『政策税制』は切り分けて議論せざるを得ない」との立場を示しました。事業承継税制は中小企業庁の「中小企業の親族内承継に関する検討会」で検討されており、会議で出た税負担に関する意見は財務省主税局へ伝えるとされています。
会議資料では先例としてドイツの事例が紹介されています。1995年に土地、2006年に非上場株式の評価について違憲判決が出され、評価の段階で優遇特例を認めるのは不平等を招くとして修正が求められました。結果として、評価は簡易収益還元法で適正化し、事業用資産に85%の評価減を認める特例を税制側に設ける形に整理されています。日本でも「評価は適正化し、配慮は税制で」という方向に進む可能性があります。
ここで重要なのは期限です。法人版事業承継税制の特例措置を使うには、令和9年9月30日までに特例承継計画を都道府県に提出し、令和9年12月31日までに贈与または相続で株式を取得する必要があります。評価見直しの結論を待つと期限に間に合わない可能性があるため、評価の議論と承継の実行スケジュールは別々に管理してください。
今すぐやるべきこと
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見直しが固まる前の今だからこそ、意味のある準備があります。次の5つのステップで進めてください。
- ステップ1:直近3期の決算書で現行3方式の評価額を試算する
類似業種比準方式、純資産価額方式、併用方式のそれぞれで計算します。自社が現在どの区分に該当し、いくらで評価されるのかという基準値を持つことが、すべての判断の土台になります。 - ステップ2:方式間の差(評価の崖)を数値で把握する
類似業種比準価額と純資産価額の開きが大きい会社は、一本化の設計によって影響を受けやすい会社です。差が何倍あるのかを確認し、影響の大きさを見積もってください。 - ステップ3:会社規模区分と特定の評価会社の該当性を点検する
従業員数、総資産価額、取引金額から会社規模区分を確認し、株式等保有特定会社や土地保有特定会社に該当していないかを判定します。資産管理会社も同様に点検してください。 - ステップ4:過去に実施した評価引下げ策の根拠を棚卸しする
会社規模の変更、持株会社の設立、オペレーティングリースへの投資などを行っている場合は、その目的と経済的合理性を説明できる資料が整っているかを確認します。会議で問題視されている手法と重なる場合は、効果が失われる前提での再設計が必要です。 - ステップ5:承継スケジュールと制度見直しスケジュールを並べて計画する
特例承継計画の提出期限(令和9年9月30日)、特例措置による贈与・相続の期限(令和9年12月31日)、有識者会議の方向性公表(今秋を目途)、税制改正プロセスを一枚の年表に並べ、いつ何を決めるのかを先に決めておきます。
チェックリスト
- ☑ 現行3方式での自社株評価額を試算した
- ☑ 類似業種比準価額と純資産価額の差を把握した
- ☑ 会社規模区分と特定の評価会社の該当性を確認した
- ☑ 過去の評価引下げ策の根拠資料を整理した
- ☑ 特例承継計画の提出期限(令和9年9月30日)を確認した
- ☑ 有識者会議の公表資料を確認する体制を作った
自社株の評価は日々の決算内容がそのまま反映される領域です。継続的な数値管理が必要ですので、堺市の税務顧問として決算のたびに評価額を更新する運用をご提案しています。
よくある質問
- Q. 非上場株式の評価ルールはもう変わったのですか?
- A. 変わっていません。2026年8月時点で行われているのは国税庁の有識者会議での議論であり、財産評価基本通達の改正は行われていません。第4回会議(令和8年7月3日)では、次回会議に事務局のたたき台を示し、今秋を目途に一定の方向性を示す意向が表明された段階です。国税庁は、この見直しは税制改正プロセスを経て行うことになると説明しており、決定までにはなお時間があります。
- Q. いつから新しい評価方法になりますか?
- A. 適用開始時期は決まっていません。国税庁が公式に示しているのは「今秋を目途に一定の方向性を示す」「税制改正プロセスを経て行う」という2点のみで、具体的な適用時期は税制改正の議論を経て決まります。現時点で特定の年月を前提に計画を立てるのは避け、確定情報が出た時点で判断できる準備をしておくことをおすすめします。
- Q. 自社株の評価額は必ず上がるのですか?
- A. 必ず上がるとは言えません。国税庁は「全体として相続税の増税を目的で行うものではない」と述べています。また、評価会社の財務内容を固定した試算では、類似業種比準価額は平成30年より1割から2割程度下落し、112業種のうち7割から8割の業種で評価額が減少したというデータも示されています。ただし方式が一本化されれば方式間の差は縮まるため、現在類似業種比準方式で低く評価されている会社は上振れの可能性があります。
- Q. 類似業種比準方式は廃止されるのですか?
- A. 現時点で決定していません。第4回会議で委員から報道の断定的な表現について指摘があった際、国税庁事務局は「類似業種比準方式を廃止するということを現時点で決定しているわけではない」と明言しています。会議では、理論的・実証的な裏付けがないため廃止すべきという意見と、簡便性に優れ事業承継を支えてきた経緯から慎重であるべきという意見の両方が出ています。
- Q. 見直しが決まる前に生前贈与を急いだ方がよいですか?
- A. 確定していない見通しを理由に急ぐことはおすすめしません。議論は流動的で、委員からも影響のシミュレーションを求める慎重な意見が出ています。ただし事業承継税制の特例措置は別問題です。特例承継計画の提出期限は令和9年9月30日、特例措置による贈与・相続の期限は令和9年12月31日と決まっており、こちらは評価見直しの結論を待たずに検討を進める必要があります。
- Q. 資産管理会社を持っている場合はどう考えればよいですか?
- A. 影響を受けやすい立場だとお考えください。第4回会議で国税庁は、意見を求める6つの論点のひとつとして「少なくとも資産管理会社については、純資産価額方式で評価すること」を挙げています。会議資料でも、資産管理会社の規模を意図的に変更して評価額を圧縮する事例が紹介されています。グループ全体で評価額を再計算し、根拠資料を整えておくことが重要です。
参考資料・出典
- 国税庁「取引相場のない株式の評価に関する有識者会議(第4回)資料」(2026年7月3日)
- 国税庁「第4回 取引相場のない株式の評価に関する有識者会議 議事要旨」(令和8年7月3日)
- 国税庁「財産評価基本通達」
- 中小企業庁「法人版事業承継税制(特例措置)」
- 読売新聞「非上場会社株の算定ルール、国税庁が見直す方針…『評価額下げ節税』抑止」(2026年8月14日)
本記事は上記の公開資料に基づき、2026年8月18日時点で確認できる内容をまとめたものです。有識者会議の議論は継続中であり、今後の会議資料の公表や税制改正の動向によって内容が変わる可能性があります。
本記事は道濟会計事務所が監修しました。
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