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新事業進出補助金 第4回|2026年5月19日開始の実務ポイント

中小企業新事業進出補助金 第4回公募のイメージ画像
📅 公開日:2026年5月12日 |
🔄 最終更新日:2026年5月12日 |
⏱️ 読了時間:約10分 |
👤 監修:道濟会計事務所(堺市の税理士)
📋 この記事の要点3点

  • 第4回が「最終公募」:申請受付は2026年5月19日(火)~6月19日(金)18時。次回以降は「ものづくり補助金」と統合され、制度設計が大きく変わります。
  • 賃上げ要件は「年平均3.5%」に一本化:未達なら補助金返還リスクあり。第3回までの感覚で申請すると要件未達で採択取消・返還につながる恐れがあります。
  • 申請まで残り1週間:GビズIDプライムの取得(2〜3週間かかる場合あり)、認定支援機関への相談、事業計画策定は今すぐ着手すべきです。

2026年5月19日(火)から、中小企業新事業進出補助金 第4回公募の申請受付が始まります。最大7,000万円(特例適用時は9,000万円)の補助上限額が設定されたこの制度は、中小企業の新分野展開を強力に後押しする一方で、申請要件は年々厳格化しています。とくに第4回は「最終公募」と位置付けられ、次回以降はものづくり補助金との統合が予定されています。本記事では、第4回公募の制度概要から第3回との違い、賃上げ要件未達時の返還リスク、そして残り1週間で何をすべきかまで、税理士の視点で実務的に解説します。「申請してみよう」と思った中小企業オーナーが、採択と事業成長を両立させるための要点を凝縮しました。

中小企業新事業進出補助金 第4回公募の概要

中小企業新事業進出補助金は、中小企業が「新市場・高付加価値事業」に進出するための設備投資・人件費・外注費等を支援する補助金で、独立行政法人中小企業基盤整備機構(中小機構)が事務局となっています。2025年(令和7年)に事業再構築補助金の後継として創設され、2026年(令和8年)3月27日に第4回公募要領が公開されました。

第4回公募のスケジュール

区分日付・時刻
公募開始(要領公開)2026年3月27日(金)
電子申請受付開始2026年5月19日(火)
応募締切2026年6月19日(金)18時
補助事業実施期間交付決定日から14か月以内

補助上限額と補助率

従業員規模に応じて補助上限額が設定されています。「大幅賃上げ特例」を満たす場合は補助上限が拡大されます。

従業員規模通常の補助上限大幅賃上げ特例適用時
20人以下2,500万円3,000万円
21〜50人4,000万円5,000万円
51〜100人5,500万円7,000万円
101人以上7,000万円9,000万円

補助率は原則1/2ですが、第4回では「地域別最低賃金引上げ特例」に該当する事業者について補助率が2/3に引き上げられます。これは賃上げを実施する企業を後押しする政策的措置です。

📊 第4回の最大のポイント
本回は本制度の最終公募です。次年度以降は「ものづくり・新事業進出補助金」(仮称)として、ものづくり補助金と統合された新制度に再編される予定です。現行の補助上限・補助率・要件で申請できる最後の機会となります。

中小企業への実務影響と申請の要点

中小企業の新事業計画ミーティングの様子 - 新事業進出補助金 第4回申請

第4回公募は、第3回までと比べて要件が明確に厳格化されています。とくに重要な変更点を整理します。

第3回からの主な変更点

  • 賃上げ要件の一本化:補助事業終了後の3〜5年間で「一人当たり給与支給総額」の年平均成長率が3.5%以上。これを満たさない場合、補助金返還の可能性があります。
  • 大幅賃上げ特例:上記の通常要件に加え、より高い賃上げ率を表明することで補助上限が拡大します。
  • 地域別最低賃金引上げ特例による補助率2/3:賃上げに積極的な事業者に対するインセンティブが強化されました。
  • 補助事業実施期間が14か月以内:交付決定から14か月以内に事業を完了する必要があり、設備の調達・据付・検収まで含めたスケジュール管理が重要です。
⚠️ 補助金返還リスクの正しい理解
賃上げ要件の未達は、単なる「不採用」ではなく採択後の返還リスクを意味します。補助金は受領した後でも、フォローアップ期間中に賃上げ未達となれば返還を求められる可能性があります。表明した賃上げ率は「目標」ではなく「コミットメント」であることを理解する必要があります。

補助対象経費の範囲

新市場・高付加価値事業への進出に必要な以下の経費が補助対象となります。

  • ☑ 機械装置・システム構築費
  • ☑ 建物費(新築・改修)
  • ☑ 運搬費
  • ☑ 技術導入費
  • ☑ 知的財産権等関連経費
  • ☑ 外注費
  • ☑ 専門家経費
  • ☑ クラウドサービス利用費
  • ☑ 広告宣伝・販売促進費

なお、本補助金では「機械装置・システム構築費」または「建物費」のいずれかを必ず補助対象経費に含める必要があります。具体的な対象範囲・補助上限は公募要領で必ず確認してください。

対象事業者と「みなし大企業」の落とし穴

本補助金の対象は「中小企業者」「中小企業者等」とされており、中小企業基本法上の中小企業者の定義(業種別の資本金・従業員数要件)が基準となります。たとえば製造業・建設業・運輸業等であれば資本金3億円以下または常時使用する従業員300人以下、卸売業なら資本金1億円以下または従業員100人以下、小売業なら資本金5,000万円以下または従業員50人以下、サービス業なら資本金5,000万円以下または従業員100人以下が一つの目安となります。

注意したいのは「みなし大企業」の除外規定です。資本金・従業員数で中小企業の定義を満たしていても、大企業から出資を受けていたり、大企業の役員が過半数を占めていたりすると、実質的に大企業の支配下にあると判断され、対象外となる場合があります。グループ会社・関連会社の構造によっては該当する可能性があるため、申請前に必ず確認してください。

「新事業」と認められるための基準

本補助金は「新事業」への進出を要件としており、単なる既存事業の拡大は対象外です。一般に次の3要素を備えていることが求められます。

  1. 市場の新規性:既存の顧客層・市場と明確に区別される新たな市場への参入
  2. 事業内容の新規性:既存事業と異なる製品・サービスの提供、または既存製品の大幅な高付加価値化
  3. 事業計画における売上構成比:補助事業終了後の一定期間内に、新事業が一定の売上構成比を占めることが見込まれる事業計画であること

申請段階で「これは新事業として認められるか」と迷ったら、事務局のFAQや公募要領を熟読し、必要に応じて認定支援機関と相談することをおすすめします。

当事務所の見解・実務上の注意点

新事業進出補助金の事業計画書作成 - 認定支援機関による伴走支援

当事務所では、これまで複数の補助金申請を支援してきましたが、第4回公募について特に強調したい実務上の注意点は次の3点です。

1. 「第3回までの感覚」での申請は要件未達リスクが高い

第4回では賃上げと投資規模のハードルが明確に上がっています。たとえば、過去の事業再構築補助金や第1〜3回の本制度で採択された事業計画をそのまま流用しても、賃上げ要件の年平均3.5%増を5年間にわたって維持できなければ、補助金返還の対象となります。賃上げ計画は財務シミュレーションを伴う必須項目であり、過去の延長線上で「だいたい大丈夫」と判断するのは危険です。

2. 認定支援機関(税理士)の伴走が採択率を左右する

本補助金は事業計画の妥当性審査が厳しく、市場性・革新性・実現可能性・収益計画の整合性が問われます。認定支援機関である税理士・税理士法人・公認会計士・中小企業診断士は、財務シミュレーションや事業計画書のブラッシュアップで強力な伴走者になります。申請書を「自社のみで作る」より「専門家と一緒に練る」方が、採択率も補助事業の成功率も上がるというのが、私たちが現場で実感している事実です。

3. GビズIDプライムの取得遅延に注意

電子申請にはGビズIDプライムのアカウントが必須です。取得には印鑑証明書の郵送等が必要で、申請から発行まで2〜3週間かかる場合があります。締切間際にGビズID未取得が発覚すると、その時点で申請は実質不可能となります。今この記事を読んで「申請を検討する」段階の方は、まず今日中にGビズIDプライムの申請を済ませてください。

💡 採択された後がスタート地点
補助金は「採択された瞬間」がゴールではなく、5年間のフォローアップ期間を含めた長期戦です。賃上げ要件・事業化要件・財産処分制限などを満たし続けるためには、申請段階から経理・人事・経営層が一体となって取り組む必要があります。

4. 補助金の入金タイミングと資金繰りの注意

新事業進出補助金は原則として「精算払い」です。つまり、補助対象経費を一旦自己資金で立て替えて支払い、実績報告と検査を経て補助金が入金されます。発注から入金までのタイムラグは数か月単位になることが一般的で、補助率1/2なら投資総額の半額、補助率2/3でも約3分の1を自己資金または借入で先行して用意する必要があります。

大型設備投資を伴う場合、金融機関からのつなぎ融資の交渉も並行して進めることになります。当事務所では「補助金採択を見込んだ資金繰り表」の作成支援も行っていますが、補助金ありきの計画でキャッシュアウトが先行すると、補助事業期間中に資金ショートを起こす中小企業も実際に出ています。採択は資金繰りの始まりであって、解決ではないと理解しておきましょう。

今すぐやるべきこと(5ステップ)

残り時間が限られている中で、優先順位の高いアクションを5つに整理しました。HowToとして順番にこなしていただくことを推奨します。

  1. ステップ1:GビズIDプライムを今すぐ取得・確認する
    未取得なら今日中に申請。すでに保有している方も、アカウントが有効か、ログインできるかを必ず確認してください。
  2. ステップ2:公募要領と応募申請ガイドをダウンロードして読み込む
    中小機構の公式サイト(shinjigyou-shinshutsu.smrj.go.jp/downloads)から最新の公募要領PDFを入手し、自社が「中小企業者」「みなし大企業除外要件」「過去採択者の除外要件」に該当するかを確認します。
  3. ステップ3:認定支援機関(顧問税理士など)に相談する
    事業計画書の作成支援、財務シミュレーション、賃上げ計画の妥当性確認を依頼します。当事務所のような認定支援機関であれば、申請から採択後のフォローアップまで一貫してサポート可能です。
  4. ステップ4:事業計画書のドラフトを作成し、市場性・革新性・収益性を磨く
    テンプレートに沿って事業の独自性、市場規模、参入根拠、収益シミュレーション、5年間の賃上げ計画を具体的な数値で組み立てます。「新事業」が実質的に既存事業の延長と判断されないよう注意します。
  5. ステップ5:6月19日18時の締切の1週間前までに電子申請を完了させる
    締切直前は電子申請システムが混雑し、アップロード失敗等のトラブルが頻発します。6月12日(金)を目標に申請完了を目指しましょう。

よくある質問(FAQ)

Q. 中小企業新事業進出補助金 第4回はいつからいつまで申請できますか?
A. 電子申請の受付開始は2026年5月19日(火)、応募締切は2026年6月19日(金)18時です。公募要領自体は2026年3月27日(金)に既に公開されています。なお第4回が本制度の最終公募であり、次回以降はものづくり補助金と統合された新制度に再編される予定です。
Q. 補助上限額と補助率はいくらですか?
A. 補助上限額は従業員規模に応じて2,500万円〜7,000万円(大幅賃上げ特例適用時は3,000万円〜9,000万円)です。補助率は原則1/2で、地域別最低賃金引上げ特例に該当する事業者は2/3に引き上げられます。
Q. 賃上げ要件を満たせなかった場合はどうなりますか?
A. 補助事業終了後の3〜5年間で「一人当たり給与支給総額」の年平均成長率が3.5%以上に達しなかった場合、補助金の返還を求められる可能性があります。賃上げ要件は採択後も継続して満たす必要があり、未達の影響は大きいため、申請段階で実現可能な賃上げ計画を慎重に組み立てることが重要です。
Q. GビズIDプライムは申請から発行までどれくらいかかりますか?
A. 印鑑証明書の郵送等の手続きを含め、申請から発行まで2〜3週間程度かかる場合があります。締切間際の取得は実質不可能なため、申請を検討する段階で早めに着手することを強く推奨します。
Q. 顧問税理士に相談するメリットは何ですか?
A. 税理士・税理士法人・公認会計士などは認定支援機関として補助金申請をサポートできます。財務シミュレーション、賃上げ計画の妥当性確認、事業計画の収益性検証など、採択率と事業成功率を高めるために重要な役割を果たします。当事務所も認定支援機関として、申請から採択後のフォローアップまで対応しています。
Q. 第4回が「最終公募」とのことですが、その後はどうなりますか?
A. 第4回をもって本制度(中小企業新事業進出補助金)は終了し、2026年度以降は「ものづくり補助金」と統合された新しい補助金制度に再編される予定です。新制度の詳細は今後公開されますが、現行の補助上限・補助率・要件で申請できるのは第4回が最後となります。
Q. 補助金はいつ入金されますか?
A. 本補助金は原則として精算払い方式です。補助対象経費を一旦自己資金で立て替えて支払い、実績報告と検査を経て補助金が入金されます。発注から入金まで数か月のタイムラグが生じるため、自己資金または金融機関からのつなぎ融資の準備が必要です。

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中小企業新事業進出補助金 第4回の申請、賃上げ要件の財務シミュレーション、事業計画の妥当性検証など、個別のご相談・具体的な実務サポートは当事務所へご連絡ください。認定支援機関として、申請から採択後のフォローアップまで一貫して対応いたします。初回相談は無料です。

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参考資料・出典

本記事は道濟会計事務所が監修しました。公開日:2026年5月12日/最終更新日:2026年5月12日

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