堺市で税理士に依頼するメリットとは?選び方のポイントと費用相場を解説
e-Tax緊急メンテナンス2026|11月4日の利用停止と納付・期限の実務
SUMMARYこの記事の要点3点
- 1ポイント1:国税庁は令和8年11月4日、e-Taxにおいて不審な通信を検知したため機器メンテナンスを実施しており、期間中はe-Taxを利用できないと公表しました。終了時期は改めて公表されます。
- 2ポイント2:ダイレクト納付やインターネットバンキング等はe-Taxが前提です。源泉所得税は原則として給与などを支払った月の翌月10日が期限のため、窓口納付などの手段を確認しましょう。
- 3ポイント3:国税庁が運用するシステムの期限間際の使用不能は、期限延長の理由となる事実として通達に挙げられていますが、今回の取扱いは未公表です。期限内の納付を前提に準備しましょう。
CONTENTS目次
令和8年11月4日、国税庁のe-Taxホームページに「緊急メンテナンスのお知らせ」が掲載されました。同日の追記によると、e-Taxにおいて不審な通信を検知したため、確認のための機器メンテナンスが行われており、その間はe-Taxを利用できません。e-Taxで納付や申告をしている会社には、段取りに直結する話です。
本記事では、e-Taxのお知らせ、国税庁の納付手続の案内、国税通則法基本通達をもとに、納付手段と期限の考え方を整理します。
e-Tax緊急メンテナンスの概要:国税庁が公表した内容
国税庁が公表した内容
e-Taxホームページの「緊急メンテナンスのお知らせ」は、掲載日が令和8年11月4日です。同日19時の追記として、次の内容が示されています。まず、「本日、e-Taxにおいて不審な通信を検知したため、現在、確認のための機器メンテナンスを実施しております。」とされています。次に、「メンテナンス期間中は、e-Taxをご利用いただけません。」と明記されています。そして、メンテナンスの終了時期等については、改めて本ホームページで知らせるとしています。
お知らせの本文には、不審な通信の内容や影響の範囲、メンテナンスの終了見込みは書かれていません。本記事の公開時点でも、終了時期の公表は確認できていません。したがって、いつ再開するかを前提に予定を組むことはできず、再開時期が未定であることを前提に段取りを考える必要があります。
e-Taxで行っている手続が止まる
e-Taxは、国税の申告・申請・納付を電子的に行うためのシステムです。お知らせのとおり、メンテナンス期間中はe-Taxを利用できないため、e-Taxを経由して行う手続は、この間は進められません。中小企業の実務で影響が大きいのは、次のような手続です。
- ☑ 源泉所得税の徴収高計算書データの送信と、それに続く電子納付
- ☑ ダイレクト納付による口座引落しの手続
- ☑ 法人税・消費税などの申告書データの送信
- ☑ メッセージボックスに格納されるお知らせや通知の確認
国税庁の案内では、ダイレクト納付は「e-Taxを利用して、事前に届出をした預貯金口座から、口座引落しにより納付する方法」と説明されています。インターネットバンキング等からの納付についても、事前にe-Taxの利用開始手続を行う必要があるとされ、利用可能時間は「e-Taxの利用可能時間内」かつ金融機関のシステムが稼働している時間とされています。つまり、キャッシュレス納付の多くは、e-Taxが動いていることが前提です。
お知らせは追記の形で更新される
今回のお知らせは、ページの冒頭に掲載日が示され、その下に【令和8年11月4日 19時 追記】のように日時を付した追記が置かれる形式になっています。メンテナンスの状況や終了時期が公表される場合も、同じページへの追記や新しいお知らせとして示されると考えられます。確認するときは、ページを開いたら最新の追記の日時と内容を見るようにし、社内で共有する際も、何日の何時の追記に基づく情報かを書き添えておくと、古い情報で判断してしまう事故を防げます。
また、e-Taxホームページのお知らせ一覧には、メンテナンス以外のお知らせも並んでいます。たとえば令和8年11月2日には、e-Taxソフトの一部の様式が誤って表示される不具合を解消するための更新を行った旨のお知らせが掲載されています。これは様式表示の不具合への対応であり、今回の不審な通信によるメンテナンスとは別の内容です。似た時期の別のお知らせを混同しないよう、タイトルと掲載日をあわせて確認してください。
ポイント
今回のお知らせで確定しているのは、不審な通信を検知したこと、確認のための機器メンテナンスを実施していること、その間はe-Taxを利用できないことの三点です。原因や再開時期は公表されていないため、報道やSNSの推測ではなく、e-Taxホームページのお知らせで状況を確認してください。
今回のお知らせで確定しているのは、不審な通信を検知したこと、確認のための機器メンテナンスを実施していること、その間はe-Taxを利用できないことの三点です。原因や再開時期は公表されていないため、報道やSNSの推測ではなく、e-Taxホームページのお知らせで状況を確認してください。
中小企業への実務影響:e-Taxが使えない間の納付と申告
源泉所得税の納付期限は動かない前提で考える
中小企業で最も身近なのは、毎月の源泉所得税の納付です。国税庁のタックスアンサーNo.2505では、源泉徴収した所得税および復興特別所得税は、原則として、給与などを実際に支払った月の翌月10日までに国に納めなければならないとされています。10月に支払った給与の源泉所得税であれば、11月10日が納付期限です(当事務所による整理)。納期の特例の承認を受けている会社は、7月から12月までに源泉徴収した分の納付期限が翌年1月20日となります。
期限の延長について国税庁から何らかの公表がない限り、納付期限は通常どおりと考えて準備するのが安全です。e-Taxの再開を待ってから納付しようとすると、再開が遅れた場合に期限を過ぎてしまうおそれがあります。国税庁の案内では、納税が納期限に遅れると、法定納期限の翌日から納付の日までの延滞税を併せて納付する必要があるとされています。
納付手段ごとのe-Taxへの依存度
国税庁の「国税の納付手続」の案内に挙げられている納付手段を、e-Taxとの関係で整理すると次のとおりです。
| 納付手段 | e-Taxとの関係(国税庁の案内) |
|---|---|
| ダイレクト納付 | e-Taxを利用して口座引落しにより納付する方法 |
| インターネットバンキング等 | 事前にe-Taxの利用開始手続が必要。利用可能時間はe-Taxの利用可能時間内 |
| スマホアプリ納付 | e-Taxで申告等データを送信した後などに専用サイトを経由して納付 |
| クレジットカード納付 | 納税告知書が届いていない源泉所得税はe-Taxから手続を行う必要がある |
| コンビニ納付(QRコード) | 利用可能額は30万円以下。所得税徴収高計算書により源泉所得税を納付する場合等は利用できない |
| 窓口納付 | 金融機関又は所轄の税務署の窓口で、現金に納付書を添えて納付。全ての税目、利用可能額の制限なし |
窓口納付には、領収証書が発行されるという特徴もあります。国税庁の案内では、インターネットバンキング等やクレジットカード納付では領収証書は発行されず、領収証書が必要な方は窓口で納付するよう案内されています。また、税務署で作成したバーコード付納付書を持っている場合は、コンビニ納付(バーコード)も選択肢になります。手元にどの納付書があるかで使える手段が変わるため、まず納付書の有無を確認することが出発点になります。
この整理からわかるように、源泉所得税をe-Taxに頼らずに納める現実的な手段は、金融機関または所轄の税務署の窓口で、現金に納付書を添えて納付する方法です。国税庁の案内では、窓口納付は全ての税目で利用でき、利用可能額の制限はなく、手数料は不要です。金融機関の窓口で納付する場合は、事前に納付書を用意し、金融機関に備え付けがない場合は所轄の税務署へ連絡するよう案内されています。なお、税務署の受付時間は、9時から15時までとされています。
申告書の提出への影響
e-Taxで申告書を提出する予定の会社は、メンテナンス期間中はデータを送信できません。期限が迫っている申告がある場合は、書面での提出に切り替えるかどうかを、顧問税理士と早めに相談してください。書面提出に切り替える場合は、申告書の様式や添付書類の準備に時間がかかるため、判断は早いほど選択肢が残ります。
年末調整の時期と重なる
11月は、年末調整に向けて従業員から各種申告書を回収する時期でもあります。e-Taxの停止は年末調整の計算そのものには直接関係しませんが、経理担当者の作業が重なる時期に、源泉所得税の納付方法を急に切り替えることになります。担当者が一人に集中しないよう、納付の手配を誰が、どの金融機関で行うかを先に決めておくと混乱を防げます。
当事務所の見解:期限延長に頼らない段取りと情報管理
期限延長は制度上ありうるが、前提にはしない
国税通則法は第11条で、災害その他やむを得ない理由により申告や納付などができない場合の期限の延長を定めています。国税庁の国税通則法基本通達(第11条関係)は、この「やむを得ない理由」に当たる事実の一つとして、申告等をする者の重傷病と並べて、申告等に用いる電子情報処理組織で「国税庁が運用するものの期限間際の使用不能」を挙げています。e-Taxのような国税庁のシステムが期限間際に使えないことは、制度上、期限延長の理由になりうる事実として整理されています。
一方で、同じ通達は、これらの事実に基因して資金不足を生じたため納付ができない場合は含まないとしています。また、延長が認められるかどうか、どのような手続で申請するかは、個別の状況によります。今回のメンテナンスについて、国税庁から期限延長の取扱いは公表されていません。延長を当てにして準備を止めるのではなく、期限内に納付と申告を終えられる段取りを優先すべきだと考えます。
過去のe-Tax障害で示された取扱い
参考になるのが、令和4年3月のe-Taxへの接続障害の際に国税庁が税理士向けに示した案内です。この案内では、申告期限までに送信が完了しなかった申告データについて、個々の申告データの特記事項欄等に「e-Tax障害による申告・納付期限延長申請」と入力する方法に代えて、署ごとにまとめて延長申請ができるとされていました。申請書の記載例は「災害による申告、納付等の期限延長申請書」で、理由欄に「e-Tax の障害」と記載する形でした。
ただし、これはあくまで過去の障害に対して示された取扱いであり、今回も同じ方法が使えるとは限りません。今回の取扱いは、国税庁の公表を確認してから判断してください。
不審な通信と不審なメールは分けて考える
今回のお知らせは、e-Taxにおける不審な通信の検知と機器メンテナンスについてのものです。これとは別に、e-Taxホームページでは、e-Taxを装った不審なメールへの注意喚起が続けられています。国税庁は、e-Taxから送信するメールは原則としてメール本文内にURLを記載しておらず、送信元表記はinfo@e-tax.nta.go.jpであると案内しています。また、国税庁では支払の催促などをメールで送信していないとしています。メンテナンスや再開を名目にしたメールが届いても、本文のリンクは開かず、e-Taxホームページを自分でブックマークから開いて確認する習慣を社内で共有してください。
当事務所では、関与先の納付予定と申告予定を一覧にし、e-Taxの状況に応じて窓口納付や書面提出への切り替えを判断できる体制を整えています。e-Taxの停止のように外部要因で手続が止まる場面こそ、堺市の税務顧問として期限管理を担う税理士の役割が大きくなります。
今すぐやるべきこと:e-Tax停止中の確認手順
e-Taxの再開時期が未定である以上、期限が近い手続から順に、e-Taxを使わない手段を確保しておくことが大切です。次の手順で確認してください。
- ステップ1:e-Taxホームページのお知らせを確認する
e-Taxホームページの「緊急メンテナンスのお知らせ」を、ブックマークなど自分で管理している経路から開き、メンテナンスの状況と終了時期の公表の有無を確認します。メールやSNSのリンクからは開かないようにします。 - ステップ2:今月の納付と申告の予定を洗い出す
源泉所得税、法人税、消費税などについて、今月中に期限を迎える納付と申告を一覧にします。源泉所得税は原則として給与などを支払った月の翌月10日が納付期限で、納期の特例の承認を受けているかどうかも確認します。 - ステップ3:e-Taxに頼らない納付手段を用意する
ダイレクト納付やインターネットバンキング等で納付している税目は、窓口納付に切り替えられるよう納付書を準備します。金融機関に備え付けがない場合は所轄の税務署へ連絡し、誰がどの金融機関で納付するかを決めます。 - ステップ4:申告書の提出方法を判断する
e-Taxで提出予定の申告書がある場合は、期限までの日数を確認し、書面提出に切り替えるかどうかを顧問税理士と相談します。切り替える場合は、様式と添付書類の準備に着手します。 - ステップ5:社内に不審なメールへの注意を共有する
e-Taxを装ったメールに注意するよう、経理担当者と役員に周知します。e-Taxからのメールは原則として本文にURLを記載していないこと、国税庁は支払の催促をメールで送信していないことを伝え、届いたメールのリンクは開かないよう徹底します。
重要
e-Taxの停止に関する期限延長の取扱いは、本記事の公開時点で公表されていません。延長を前提に納付を先送りすると、取扱いが示されなかった場合に延滞税の負担が生じるおそれがあります。期限内の納付を前提に準備してください。
e-Taxの停止に関する期限延長の取扱いは、本記事の公開時点で公表されていません。延長を前提に納付を先送りすると、取扱いが示されなかった場合に延滞税の負担が生じるおそれがあります。期限内の納付を前提に準備してください。
e-Tax緊急メンテナンスについてよくある質問
- Q. e-Taxはいつから使えるようになりますか?
- A. e-Taxホームページの「緊急メンテナンスのお知らせ」では、メンテナンス終了時期等については改めて本ホームページにて知らせるとされています。本記事の公開時点では、終了時期の公表は確認できていません。再開時期の情報は、報道やSNSではなく、e-Taxホームページのお知らせで確認してください。再開を待たずに進められる手続は、先に進めておくことをおすすめします。
- Q. e-Taxが使えない間、源泉所得税はどうやって納めればよいですか?
- A. 国税庁の案内では、金融機関又は所轄の税務署の窓口で、現金に納付書を添えて納付する方法があり、全ての税目で利用でき、利用可能額の制限もありません。ダイレクト納付やインターネットバンキング等はe-Taxを前提とする手続のため、メンテナンス期間中は使えません。金融機関に納付書の備え付けがない場合は、所轄の税務署へ連絡してください。
- Q. コンビニで源泉所得税を納めることはできますか?
- A. 国税庁の案内では、コンビニ納付(QRコード)の利用可能額は30万円以下で、所得税徴収高計算書により源泉所得税を納付する場合等は利用できないとされています。源泉所得税をe-Taxに頼らずに納める場合は、金融機関又は所轄の税務署の窓口での納付を基本に考えてください。手持ちの納付書の種類によって使える手段が異なるため、事前に確認が必要です。
- Q. e-Taxの停止で期限に間に合わなかった場合、期限は延長されますか?
- A. 国税通則法基本通達(第11条関係)は、国税庁が運用するシステムの期限間際の使用不能を、期限延長の理由となる事実の一つとして挙げています。ただし、今回のメンテナンスについての取扱いは公表されておらず、延長が認められるかどうかは個別の状況によります。資金不足による納付の遅れは対象外とされています。延長を前提にせず、期限内に納付できる準備を優先してください。
- Q. 過去のe-Tax障害のときはどのような取扱いでしたか?
- A. 令和4年3月のe-Taxへの接続障害の際、国税庁は税理士向けの案内で、個々の申告データの特記事項欄等に「e-Tax障害による申告・納付期限延長申請」と入力する方法に代えて、署ごとにまとめて延長申請ができるとしました。ただし、これは過去の障害に対する取扱いであり、今回も同じ方法が使えるとは限りません。今回の取扱いは国税庁の公表を確認してください。
- Q. e-Taxを名乗るメールが届いたらどうすればよいですか?
- A. 国税庁は、e-Taxから送信するメールは原則としてメール本文内にURLを記載しておらず、送信元表記はinfo@e-tax.nta.go.jpであると案内しています。国税庁では支払の催促などをメールで送信していないともしています。メンテナンスや再開を名目にしたメールが届いても、本文のリンクは開かず、e-Taxホームページを自分で開いて確認してください。
参考資料・出典
- e-Tax 緊急メンテナンスのお知らせ(令和8年11月4日)
- e-Tax e-Taxソフトの不具合に伴う改修について(令和8年11月2日)
- e-Tax e-Taxを装った不審なメール等にご注意ください
- 国税庁 国税通則法基本通達 第11条関係
- 国税庁 G-2 国税の納付手続
- 国税庁 G-2-3 インターネットバンキング等からの納付手続
- 国税庁 G-2-4 クレジットカード納付の手続
- 国税庁 G-2-6 コンビニ納付(QRコード)
- 国税庁 G-2-8 窓口納付
- 国税庁 No.2505 源泉所得税の納付期限と納期の特例(令和8年4月1日現在)
- 国税庁 e-Tax接続障害に関する税理士向け案内(令和4年)
本記事は道濟会計事務所が監修しました。
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