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配偶者控除2026|配偶者特別控除の金額表と年末調整の確認点

配偶者控除と配偶者特別控除の金額表と年末調整の確認点を示すタイトル画像
SUMMARYこの記事の要点3点
  • 1ポイント1:配偶者控除は配偶者の合計所得金額が62万円以下、配偶者特別控除は62万円超133万円以下のときに使えます。いずれも令和8年分から適用される金額で、本人の合計所得金額が1,000万円を超えると受けられません。
  • 2ポイント2:年末調整では、扶養控除等(異動)申告書の源泉控除対象配偶者欄への記載の有無にかかわらず、配偶者控除等申告書の提出が必要です。
  • 3ポイント3:配偶者の今年の所得の見積額と区分Ⅰ・区分Ⅱの判定を、年末調整の前に申告書で確認しましょう。

年末調整で従業員の配偶者に関する控除を計算するときは、配偶者控除と配偶者特別控除のどちらに当たるか、控除額はいくらかを、従業員から提出された配偶者控除等申告書で確かめます。令和8年分は、配偶者の所得の基準となる金額が62万円に改正され、令和8年12月1日に施行されて令和8年分から適用されます。パートで働く配偶者がいる従業員が多い会社ほど、判定の誤りが起きやすい時期です。

本記事では、国税庁タックスアンサーNo.1191・No.1195と、令和8年分の年末調整のしかたをもとに、要件・控除額の表・申告書の確認手順を整理します。

配偶者控除と配偶者特別控除の概要:要件と控除額

配偶者控除の要件と控除額

No.1191は、納税者に所得税法上の控除対象配偶者がいる場合には一定の金額の所得控除が受けられ、これを配偶者控除というと説明しています。控除対象配偶者とは、その年の12月31日の現況で、次の4つの要件のすべてに当てはまる人です。

  • 民法の規定による配偶者であること(内縁関係の人は該当しません)
  • 納税者と生計を一にしていること
  • 年間の合計所得金額が62万円以下であること(給与のみの場合は給与収入が136万円以下)
  • 青色申告者の事業専従者としてその年を通じて一度も給与の支払を受けていないこと、または白色申告者の事業専従者でないこと

62万円は令和8年12月1日に施行され、令和8年分から適用される金額で、令和7年分は58万円以下、令和2年分から令和6年分までは48万円以下でした。控除額は、控除を受ける納税者本人の合計所得金額と配偶者の年齢で次のとおり決まります。

納税者本人の合計所得金額一般の控除対象配偶者老人控除対象配偶者
900万円以下38万円48万円
900万円超950万円以下26万円32万円
950万円超1,000万円以下13万円16万円

老人控除対象配偶者とは、控除対象配偶者のうち年齢70歳以上の人(昭和32年1月1日以前に生まれた人)をいいます。配偶者が障害者の場合には、配偶者控除の他に障害者控除27万円(特別障害者の場合は40万円、同居特別障害者の場合は75万円)が控除できます。納税者本人の合計所得金額が1,000万円を超える場合は、配偶者控除は受けられません。年末調整のしかたは、所得者本人の所得が給与所得だけの場合、本年中の給与の収入金額が1,195万円(所得金額調整控除の適用がある場合は1,210万円)を超えるときは、合計所得金額が1,000万円を超えることとなると説明しています。

配偶者特別控除の要件と控除額

No.1195は、配偶者に62万円を超える所得があるため配偶者控除の適用が受けられないときでも、配偶者の所得金額に応じて一定の金額の所得控除が受けられる場合があり、これを配偶者特別控除というと説明しています。配偶者の年間の合計所得金額が62万円超133万円以下であること、控除を受ける納税者本人の合計所得金額が1,000万円以下であることなどが要件です。令和8年分以降の控除額は次の表のとおりで、最高で38万円です。

配偶者の合計所得金額本人900万円以下本人900万円超950万円以下本人950万円超1,000万円以下
62万円超95万円以下38万円26万円13万円
95万円超100万円以下36万円24万円12万円
100万円超105万円以下31万円21万円11万円
105万円超110万円以下26万円18万円9万円
110万円超115万円以下21万円14万円7万円
115万円超120万円以下16万円11万円6万円
120万円超125万円以下11万円8万円4万円
125万円超130万円以下6万円4万円2万円
130万円超133万円以下3万円2万円1万円

なお、No.1195は、配偶者特別控除は夫婦の間で互いに受けることはできないとしています。

配偶者控除等申告書で中小企業の年末調整に生じる実務影響

扶養控除等申告書だけでは配偶者控除は受けられない

年末調整のしかたは、年末調整において配偶者控除又は配偶者特別控除の適用を受けるためには、配偶者控除等申告書を給与の支払者に提出する必要があるとしています。そのうえで、扶養控除等(異動)申告書の「源泉控除対象配偶者」欄への記載の有無にかかわらず、配偶者控除又は配偶者特別控除については、配偶者控除等申告書の提出を受けるよう求めています。毎月の源泉徴収で配偶者を数えていた従業員でも、この申告書が出ていなければ年末調整で控除できません。国税庁の様式は、基礎控除申告書・配偶者控除等申告書・特定親族特別控除申告書・所得金額調整控除申告書の兼用様式になっています。

一方、同一生計配偶者に係る障害者控除の適用を受けるためには、扶養控除等(異動)申告書に所定の事項を記載して給与の支払者に提出する必要があります。配偶者に関する控除でも、申告書が分かれている点に注意が必要です。

申告書で確認する5つの手順

年末調整のしかたは、配偶者控除額及び配偶者特別控除額は配偶者控除等申告書で求めることができるようになっているとして、次の1から5の順序で正しい控除額かどうかを確かめるよう示しています。

順序確認する内容
1基礎控除申告書で所得者本人の合計所得金額の見積額を計算し、「区分Ⅰ」欄(A〜C)を記載する
2配偶者の本年中の合計所得金額の見積額を計算する
3見積額と配偶者の生年月日から判定し、①〜④を「区分Ⅱ」欄に記載する
4控除額の計算の表に区分Ⅰと区分Ⅱを当てはめて控除額を求める
5区分Ⅱが①又は②なら配偶者控除の額欄、③又は④なら配偶者特別控除の額欄に記載する

区分Ⅰは本人の合計所得金額が489万円以下(A)から950万円超1,000万円以下(C)までの判定結果で、配偶者控除又は配偶者特別控除の適用を受けない場合は記載する必要はありません。従業員本人の見積額が900万円を超える管理職や役員は、控除額が段階的に下がるため、区分Ⅰの記載を特に丁寧に確認します。

区分Ⅱの4つの判定

令和8年分の配偶者控除等申告書の様式では、配偶者の本年中の合計所得金額の見積額と生年月日から、次の①〜④のいずれかに該当する□にチェックを付けます。①と②が配偶者控除、③と④が配偶者特別控除です。

区分Ⅱ判定控除の種類
①62万円以下かつ年齢70歳以上(昭32.1.1以前生)配偶者控除(老人控除対象配偶者)
②62万円以下かつ年齢70歳未満配偶者控除
③62万円超95万円以下配偶者特別控除
④95万円超133万円以下配偶者特別控除

区分Ⅰについては、様式の基礎控除申告書の判定欄で、900万円超950万円以下に(B)、950万円超1,000万円以下に(C)が付されています。区分Ⅰと区分Ⅱの組合せが、そのまま控除額の計算の表の行と列になります。

給与や年金だけの配偶者の目安

年末調整のしかたは、配偶者の所得の種類ごとの収入金額の目安を次のように示しています。

配偶者の所得配偶者控除が受けられない場合配偶者特別控除が受けられない場合
給与所得だけ給与の収入金額が136万円を超えるとき136万円以下のとき又は207万円を超えるとき
公的年金等に係る雑所得だけ(年齢65歳以上)公的年金等の収入金額が172万円を超えるとき172万円以下のとき又は243万円を超えるとき
公的年金等に係る雑所得だけ(年齢65歳未満)122万円を超えるとき122万円以下のとき又は214万1円を超えるとき

配偶者が国外に住んでいる場合は、年末調整のしかたによると、配偶者控除等申告書にその旨を記載した上で、その申告書に親族関係書類及び送金関係書類を添付して提出するか、申告書の提出の際にこれらを提示する必要があります。扶養控除等(異動)申告書を提出する際に親族関係書類を提出又は提示している場合には、親族関係書類の提出は不要です。また、配偶者特別控除の対象となる配偶者が他の所得者の特定親族にも該当する場合には、いずれか1人の配偶者特別控除の対象となる配偶者又は特定親族にのみ該当するものとみなされます。

当事務所の見解:配偶者の所得の見積りで迷いやすい点

見積額で判定し、ずれたら翌年1月末日までに再調整

配偶者控除等申告書に書くのは、年末調整の時点での配偶者の本年中の合計所得金額の見積額です。12月の賞与や年末の勤務日数によって、実際の金額が見積額と異なることは珍しくありません。年末調整のしかたは、年末調整が終わった後、配偶者控除又は配偶者特別控除の適用を受けた配偶者や受給者本人の合計所得金額の見積額と確定した合計所得金額に差額が生じたことにより控除額が変動する場合には、異動後の状況により年末調整のやり直しをすることができるとしています。やり直しができるのは、給与所得の源泉徴収票を受給者に交付することとなる翌年1月末日までです。

当事務所では、配偶者の見積額が62万円や95万円、133万円といった表の境目に近い従業員には、年明けに配偶者の勤務先から交付される源泉徴収票の金額を見せてもらうよう、申告書の回収時に伝えておくことをおすすめしています。

注意:配偶者特別控除は夫婦の双方がお互いに適用を受けることはできません。共働きの夫婦が同じ会社や別々の会社で働いている場合、双方の配偶者控除等申告書で互いを配偶者特別控除の対象にしていないかを確認してください。

合計所得金額に含めない給付

No.1191のQ&Aは、雇用保険法の求職者給付や育児休業給付金、健康保険法の出産育児一時金や出産手当金は課税されないため、控除対象配偶者に該当するかどうかを判定する場合の合計所得金額に含める必要はないとしています。退職後に失業給付を受けている配偶者や、育児休業中の配偶者について、受け取った給付まで所得に足してしまう誤りに注意が必要です。

内縁関係・年の中途の死亡・再婚

場面No.1191 Q&A・年末調整のしかたの取扱い
いわゆる内縁の妻民法の規定による配偶者ではないため、配偶者控除の対象とはならない
年の中途で控除対象配偶者が死亡死亡した時の現況で判定し、所得はその年の1月1日から死亡日までの間の合計所得金額で判定する。控除額の月割計算等は行わない
年の中途で死別し、その年中に再婚対象となる配偶者は、死亡した配偶者か再婚した配偶者のいずれか1人に限られる

年の中途で納税者本人が死亡した場合は、Q&Aによると、配偶者の所得はその年の1月1日から12月31日までの間の合計所得金額を見積もって判定することになり、死亡した配偶者の場合とは判定期間が異なります。

また、年末調整のしかたは、ここでいう配偶者には、他の所得者の扶養親族とされる人、青色事業専従者等は含まれないとしています。家族で事業をしている従業員については、配偶者が青色事業専従者として給与を受けていないかも確認しておくと安心です。

今すぐやるべきこと:配偶者控除等申告書の確認手順

年末調整までに、次の手順で配偶者控除等申告書を確認してください。区分Ⅰと区分Ⅱの判定さえ正しければ、控除額は表から機械的に求められます。申告書は年末調整を行う時までに提出を受ける必要があるため、11月中に用紙を配付し、回収期限を早めに伝えておくと安心です。

  • ☑ 配偶者がいる従業員全員の配偶者控除等申告書を回収した
  • ☑ 本人の見積額と区分Ⅰの記載を確認した
  • ☑ 配偶者の見積額と区分Ⅱの判定を確認した
  • ☑ 控除額を表で検算した
  • ☑ 共働きの夫婦の重複がないことを確認した
  1. ステップ1:配偶者控除等申告書の提出を確認する
    配偶者がいる従業員全員から、本年分の基礎控除申告書兼配偶者控除等申告書の兼用様式が提出されているかを確かめます。源泉控除対象配偶者欄の記載の有無にかかわらず提出を受けます。
  2. ステップ2:本人の合計所得金額の見積額と区分Ⅰを確認する
    基礎控除申告書の見積額と区分Ⅰ(A〜C)の記載を確認します。本人の合計所得金額が1,000万円を超える場合は、配偶者控除・配偶者特別控除とも受けられません。
  3. ステップ3:配偶者の見積額と区分Ⅱを確認する
    配偶者の給与や年金などの収入金額と所得金額の記載、非課税の給付を含めていないかを確認し、生年月日とあわせて区分Ⅱ(①〜④)の判定を見ます。
  4. ステップ4:控除額を表で検算する
    区分Ⅰと区分Ⅱを控除額の計算の表に当てはめ、申告書の配偶者控除の額欄又は配偶者特別控除の額欄の金額が合っているかを検算します。
  5. ステップ5:共働き・専従者・境目の従業員を確認する
    夫婦が互いに配偶者特別控除の対象にしていないか、配偶者が青色事業専従者でないかを確認し、見積額が表の境目に近い従業員には翌年1月末日までの再調整の可能性を伝えます。

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配偶者控除・配偶者特別控除についてよくある質問

Q. 配偶者がパートで働いている場合、配偶者控除と配偶者特別控除はどこで分かれますか?
A. 配偶者の所得が給与所得だけの場合、年末調整のしかたによると、本年中の給与の収入金額が136万円を超えるときは配偶者控除の適用は受けられず、136万円以下のとき又は207万円を超えるときは配偶者特別控除の適用は受けられません。給与の収入金額が136万円以下であれば配偶者控除、136万円を超え207万円以下であれば配偶者特別控除の判定になります。実際の判定は、配偶者控除等申告書に記載した合計所得金額の見積額で行ってください。
Q. 扶養控除等申告書に配偶者を書いていれば、配偶者控除等申告書は出さなくてもよいですか?
A. いいえ。年末調整のしかたは、年末調整において配偶者控除又は配偶者特別控除の適用を受けるためには配偶者控除等申告書を給与の支払者に提出する必要があり、扶養控除等(異動)申告書の源泉控除対象配偶者欄への記載の有無にかかわらず、配偶者控除等申告書の提出を受けるよう示しています。毎月の源泉徴収とは別に、年末調整用の申告書が必要です。
Q. 夫婦がそれぞれ配偶者特別控除を受けることはできますか?
A. できません。No.1195は配偶者特別控除は夫婦の間で互いに受けることはできないとしており、年末調整のしかたも、夫婦の双方がお互いに配偶者特別控除の適用を受けることはできないので、いずれか一方の配偶者はこの控除の適用を受けられないとしています。共働きの場合は、どちらが控除を受けるかを夫婦で確認し、申告書の記載を一致させてください。
Q. 配偶者が失業給付や育児休業給付金を受け取っている場合、所得に含めますか?
A. 含めません。No.1191のQ&Aによると、雇用保険法の求職者給付や育児休業給付金は課税されないこととなっているため、控除対象配偶者に該当するかどうかを判定する場合の合計所得金額に含める必要はありません。出産育児一時金や出産手当金も同様です。退職した年や育児休業の年は、給与の収入金額だけで見積額を計算してください。
Q. 年末調整の後で配偶者の所得が見積額と違っていた場合はどうなりますか?
A. 年末調整のしかたによると、年末調整が終わった後、配偶者の合計所得金額の見積額と確定した合計所得金額に差額が生じたことにより配偶者控除額又は配偶者特別控除額が変動する場合には、異動後の状況により年末調整のやり直しをすることができます。やり直しができるのは、給与所得の源泉徴収票を受給者に交付することとなる翌年1月末日までです。
Q. 内縁関係の配偶者は配偶者控除の対象になりますか?
A. なりません。No.1191のQ&Aによると、配偶者控除の対象となる配偶者とは民法の規定により効力が生じた婚姻に基づく配偶者をいい、いわゆる内縁の妻など事実婚の相手方は、このような民法の規定による配偶者ではないため対象とはなりません。配偶者特別控除についても、No.1195は内縁関係の人は該当しないとしています。

参考資料・出典

本記事は道濟会計事務所が監修しました。




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