堺市で税理士に依頼するメリットとは?選び方のポイントと費用相場を解説
中間申告書の発送遅延2026|11月期限の法人税予定申告と消費税中間申告
SUMMARYこの記事の要点3点
- 1ポイント1:国税庁は令和8年11月5日、11月が申告・納付期限となる法人への中間申告書等の発送と、e-Taxのメッセージボックスへの送信が遅れていると公表しました。
- 2ポイント2:お知らせの送信は11月9日頃の予定で、用紙の発送予定日は改めて公表されます。本記事の公開時点で、このお知らせに期限の延長は書かれていません。
- 3ポイント3:決算月と前期の税額から11月期限の有無を確かめ、納付手段の準備と仮決算の要否の判断を、用紙の到着を待たずに進めましょう。
CONTENTS目次
11月は、決算月によって法人税の予定申告や消費税の中間申告が重なる月です。例年は税務署から用紙や納付書が届き、e-Taxを使う法人にはメッセージボックスにお知らせが格納されます。
ところが国税庁は令和8年11月5日、11月が申告・納付期限となる法人に対する中間申告書等の発送と、e-Taxのメッセージボックスへの送信が遅れていると公表しました。本記事では、国税庁のお知らせと関連する手続の案内をもとに、用紙が届かない間に会社として確認しておくことを整理します。
中間申告書の発送遅延の概要:国税庁が公表した内容
国税庁のお知らせの要旨
国税庁が令和8年11月5日に掲載したお知らせによると、国税庁は送付対象となる法人に対して、申告・納付期限に合わせて法人税及び地方法人税の予定申告書、消費税及び地方消費税の中間申告書並びに納付書(お知らせの中では中間申告書等と呼んでいます)を発送しています。あわせて、「法人税予定申告のお知らせ」と「消費税中間申告のお知らせ」をe-Taxのメッセージボックスへ送信しています。
今回のお知らせは、このうち11月が申告・納付期限となる法人に対する中間申告書等の発送と、お知らせのメッセージボックスへの送信が遅れているというものです。お知らせの内容は次のとおりです。
| 項目 | お知らせの内容 |
|---|---|
| 対象 | 11月が申告・納付期限となる法人 |
| 中間申告書等(用紙・納付書) | 現在発送の準備を行っており、発送予定日は改めて知らせる |
| e-Taxのメッセージボックスへの送信 | 11月9日頃となる予定 |
| 期限の取扱い | お知らせの中に記載なし(本記事の公開時点) |
同じ週にe-Taxの緊急メンテナンスがあった
同じ週の11月4日には、e-Taxで不審な通信を検知したため機器メンテナンスが行われ、その間はe-Taxを利用できませんでした。e-Taxホームページの更新によると、必要な対応と安全性の確認が完了したことからe-Taxの利用は再開され、納税者の情報は漏えいしていないことを確認したとされています。なお、中間申告書等の発送の遅れについて、国税庁のお知らせは遅れの理由を記載していません。
そもそも用紙が届く法人と届かない法人がある
今回の遅れを理解するうえで押さえておきたいのが、令和6年5月以降の送付の仕組みです。国税庁の案内によると、前事業年度の法人税の確定申告書をe-Taxで提出した法人、e-Taxによる申告書の提出が義務化されている法人、ダイレクト納付など納付書を使用しない手段で納付している法人には、法人税の予定申告分の納付書を事前に送付していません。また、前事業年度の確定申告書をe-Taxで提出した法人には、法人税の予定申告書用紙も送付していません。
一方、消費税の中間申告書の用紙と納付書は、e-Taxによる申告書の提出が義務化されている法人を除き、当分の間、引き続き送付するとされています。つまり、e-Taxで申告している中小法人では、消費税の中間申告書は郵送で届き、法人税の予定申告はメッセージボックスのお知らせで案内されるという形が通常です。今回はこの両方が遅れているため、どちらの手がかりも手元にない状態になり得ます。
なお、e-Tax義務化対象法人には、法人税の予定申告書用紙も消費税の中間申告書用紙も送付されません。国税庁の資料では、法人税等についての義務化対象として、事業年度開始の時における資本金の額又は出資金の額が1億円を超える内国法人と、通算法人、相互会社、投資法人及び特定目的会社が挙げられています。資本金1億円以下の中小法人の多くは、この義務化対象には当たりません。
中間申告の期限そのもの
法人税の中間申告書の提出時期について、国税庁の手続案内は、原則として事業年度開始の日以後6月を経過した日から2月以内としています。消費税の中間申告は、国税庁タックスアンサーNo.6609で、各中間申告の対象となる期間の末日の翌日から2か月以内とされています。いずれも用紙の到着を起点とする期限ではありません。
中間申告書の発送遅延による中小企業への実務影響
11月期限になる法人の目安
法人税の予定申告は、国税庁の案内で、前事業年度の確定分法人税額が20万円を超える場合に予定申告及び納税の義務が発生するとされています。期限は事業年度開始の日以後6月を経過した日から2月以内ですから、当事務所の整理では、4月1日に事業年度が始まる3月決算法人の予定申告が11月の期限の代表例になります。国税庁の資料も、メッセージボックスへの格納時期の例として、9月決算法人は5月上旬と示しています。
消費税の中間申告は、直前の課税期間の確定消費税額によって回数が変わります。No.6609の表を整理すると次のとおりです。
| 直前の課税期間の確定消費税額 | 中間申告の回数 | 中間納付税額 |
|---|---|---|
| 48万円以下 | 原則、中間申告不要(任意の中間申告制度あり) | - |
| 48万円超から400万円以下 | 年1回 | 確定消費税額の6/12とその78分の22の地方消費税 |
| 400万円超から4,800万円以下 | 年3回 | 確定消費税額の3/12とその78分の22の地方消費税 |
| 4,800万円超 | 年11回 | 確定消費税額の1/12とその78分の22の地方消費税 |
年3回や年11回の中間申告がある法人は、決算月にかかわらず11月が期限になる回が含まれることがあります。自社の決算月と前期の税額から、今月の期限があるかを最初に確かめてください。
e-Taxで申告している法人への影響
e-Taxで前期の確定申告をした法人には、もともと法人税の予定申告書用紙は届きません。国税庁の資料によると、法定申告期限月の上旬にメッセージボックスへ格納されるお知らせから、e-Taxソフトを使えば法人名や納付すべき税額等が入力済みの予定申告書の作成画面に移ることができます。今回はこのお知らせの送信が11月9日頃の予定とされているため、例年より作業の開始が後ろにずれ込みます。月末の期限までの日数が短くなる点に注意が必要です。
同じ資料によると、お知らせを使った作成の流れは次のとおりです。メッセージボックス内の「法人税及び地方法人税の予定申告について」を開いて詳細表示をクリックし、メッセージ詳細の画面下部にある申告等作成をクリックします。申告等名称と基本情報を入力すると予定申告書作成画面に移るので、入力済みの納税地、法人名、納付すべき法人税額等を確認して作成完了をクリックし、電子証明書を添付して送信します。その後、メッセージボックスに格納される納付区分番号通知から、キャッシュレス納付の手続ができる画面に移ることもできます。お知らせが届いたらすぐに着手できるよう、e-Taxソフトのログインと電子証明書の有効期限を先に確認しておくと安心です。
書面で申告している法人への影響
前期を書面で申告した法人は、届いた用紙と納付書で予定申告・中間申告をしている会社が多いはずです。今回は用紙の発送予定日がまだ示されていないため、届くのを待っていると準備の時間が限られます。国税庁の案内は、納付書で納付する場合には税務署で用意した所定の納付書を使うよう求めており、既存の納付書をコピーしたものや、会計ソフトで作成して市販の用紙で印刷したものは、機械処理による読み取りが正しく行えない可能性があるとしています。手元の古い納付書を流用するのは避けてください。
納付が遅れた場合の延滞税
No.6609は、納付すべき消費税額及び地方消費税額の納付が遅れた場合、確定申告・中間申告いずれの場合にも法定納期限の翌日から納付の日までの延滞税を本税と併せて納付する必要があると注意しています。延滞税の割合は、No.9205によると、令和8年1月1日から令和8年12月31日までの期間は、納期限の翌日から2か月を経過する日までが年2.8パーセント、それ以後が年9.1パーセントです。用紙の遅れを理由に納付が遅れても、延滞税がかからないという案内は本記事の公開時点で出ていません。
当事務所の見解:用紙を待たずに期限を守る
期限の延長を前提にしない
今回のお知らせは、発送の遅れと送信の予定日を伝えるもので、申告・納付の期限を延ばすとは書いていません。期限の取扱いについて国税庁から新たな案内が出る可能性はありますが、出ていない段階では、本来の期限に合わせて準備を進めるのが安全です。当事務所では、顧問先に対して11月期限の予定申告と中間申告の税額を前期の申告書から先に確認し、用紙やお知らせの到着は内容の照合に使うよう案内しています。
仮決算を考えている法人は特に急ぐ
消費税の中間申告では、前期実績による税額に代えて、中間申告対象期間について仮決算を行って計算した税額で申告・納付することができます。ただしNo.6609は、中間申告書を提出期限までに提出しない場合には、直前の課税期間の確定消費税額に基づいて算出した消費税額等を記載した中間申告書の提出があったものとみなされるため、仮決算による中間申告書を期限後に提出することはできないとしています。また、仮決算で計算した税額がマイナスになっても還付は受けられません。業績の落ち込みなどで仮決算を選ぶ予定の法人は、用紙の到着を待たずに試算を始めてください。
納付の手段を今のうちに決めておく
国税庁は、ダイレクト納付、インターネットバンキング等による納付、クレジットカード納付、スマホアプリ納付を全税目で利用できる手段として案内しています。これらは納付書を使わない手段ですので、用紙の到着に左右されにくい方法です。ただし、ダイレクト納付は、国税庁の案内によると、事前にe-Taxの利用開始手続を行ったうえで、所轄税務署(郵送の場合は業務センター)へ専用の届出書を書面で提出する必要があります。届出書のオンライン提出は個人のみ利用でき、法人は書面での提出になります。また、農業協同組合、漁業協同組合及びインターネット専業銀行(一部を除く)では現在ダイレクト納付を利用できないとされています。初めて利用する法人が今月の期限に間に合わせられるかは、届出の時期と金融機関によって変わるため、所轄の税務署やe-Taxの案内で確かめてください。納付書がどうしても必要な場合は、国税庁の案内どおり所轄の税務署に連絡して取り寄せるのが確実です。
当事務所が11月期限の確認で重視しているのは、自社に期限があるかの確認と、納付手段の確保の2点です。税額は前期の申告書から把握できます。期限の管理や申告書の作成に不安がある場合は、堺市の税務顧問としてご相談いただくこともできます。
今すぐやるべきこと:11月期限の中間申告の確認手順
用紙やお知らせが届くまでの間に、次の手順で準備を進めてください。手順1と手順2は今日中にでも確認できます。手順3以降は、税額が決まり次第、経理担当者と顧問税理士で分担して進めると、月末の期限に余裕を持って間に合わせやすくなります。
- ステップ1:11月期限の有無を確認する
決算月と前期の申告書を確認し、法人税の予定申告(前事業年度の確定分法人税額が20万円超)と消費税の中間申告(直前の課税期間の確定消費税額が48万円超)のうち、11月が期限になるものを洗い出します。 - ステップ2:e-Taxのメッセージボックスとメール登録を確認する
e-Taxで申告している法人は、11月9日頃の予定とされているお知らせの格納をメッセージボックスで確認します。メールアドレスを登録しておくと、お知らせが格納された際に税務署からのお知らせメールが届きます。 - ステップ3:前期の申告書から税額を把握する
消費税は直前の課税期間の確定消費税額と中間申告の回数から中間納付税額を確認します。法人税の予定申告の税額は、お知らせや用紙が届いた段階で前期の申告書と照合します。 - ステップ4:仮決算の要否を期限内に判断する
消費税の仮決算による中間申告は期限後に提出できないため、選ぶ場合は用紙の到着を待たずに試算と申告書の準備を進めます。 - ステップ5:納付手段を確保する
ダイレクト納付、インターネットバンキング等、クレジットカード、スマホアプリなど納付書を使わない手段を検討します。納付書で納付する場合は、税務署で用意した所定の納付書を使う必要があるため、手元にない場合は所轄の税務署に連絡します。
- ☑ 決算月と前期の確定申告書を手元に用意した
- ☑ 法人税の予定申告と消費税の中間申告の要否を確認した
- ☑ e-Taxのメッセージボックスとメール登録を確認した
- ☑ 仮決算を選ぶかどうかを決めた
- ☑ 期限までに使える納付手段を決めた
- ☑ 国税庁から期限の取扱いに関する新しい案内が出ていないかを確認した
中間申告書の発送遅延についてよくある質問
- Q. 中間申告書が届かない場合、申告の期限は延びますか?
- A. 国税庁の令和8年11月5日のお知らせは、中間申告書等の発送とメッセージボックスへの送信が遅れていることを伝えるもので、本記事の公開時点で期限の延長は記載されていません。法人税の中間申告書の提出時期は、原則として事業年度開始の日以後6月を経過した日から2月以内で、提出期限が土・日曜日・祝日等に当たる場合はその翌日が期限です。今後の国税庁の案内も確認しながら、本来の期限で準備してください。
- Q. e-Taxで確定申告している会社にも申告書の用紙は届きますか?
- A. 国税庁の案内によると、前事業年度の法人税の確定申告書をe-Taxで提出した法人には、法人税の予定申告書用紙は送付されません。代わりに法定申告期限月の上旬に、予定申告と納税に必要な情報がメッセージボックスに格納されます。今回はその送信が11月9日頃の予定です。消費税の中間申告書の用紙は、e-Tax義務化対象の法人を除き、当分の間、引き続き送付されています。
- Q. 納付書が手元になくても中間申告の税金を納付できますか?
- A. 納付書を使わない手段として、国税庁はダイレクト納付、インターネットバンキング等による納付、クレジットカード納付、スマホアプリ納付を全税目で案内しています。納付書で納付したい場合は、所定の納付書を使う必要があり、既存の納付書をコピーしたものなどは機械処理で正しく読み取れない可能性があるとされています。納付書が必要なときは最寄りの税務署に問い合わせてください。
- Q. 消費税の中間申告を仮決算で行う予定ですが、期限に間に合わないとどうなりますか?
- A. No.6609によると、中間申告をすべき事業者が中間申告書を提出期限までに提出しない場合には、直前の課税期間の確定消費税額に基づいて算出した消費税額等を記載した中間申告書の提出があったものとみなされます。そのため、仮決算による中間申告書を期限後に提出することはできません。仮決算を選ぶ場合は、用紙の到着を待たずに準備を進める必要があります。
- Q. 法人税の予定申告が必要かどうかは、どう判断すればよいですか?
- A. 国税庁の案内では、前事業年度の確定分法人税額が20万円を超える場合に、予定申告及び納税の義務が発生するとされています。前期の法人税の確定申告書で確定した税額を確認してください。なお、消費税の中間申告は別の基準で、直前の課税期間の確定消費税額が48万円を超える場合に必要になります。両方の基準を別々に確認することが大切です。
- Q. 期限に遅れて納付した場合、どのくらいの延滞税がかかりますか?
- A. No.9205によると、令和8年1月1日から令和8年12月31日までの期間の延滞税の割合は、納期限の翌日から2か月を経過する日までが年2.8パーセント、2か月を経過した日以後が年9.1パーセントです。延滞税は法定納期限の翌日から納付する日までの日数に応じて課されます。用紙の遅れがあっても期限内に納付できるよう、納付手段を早めに確保しておきましょう。
参考資料・出典
- 国税庁 予定申告書・中間申告書並びに納付書発送等に関するお知らせ(令和8年11月5日)
- e-Tax 緊急メンテナンスのお知らせ(e-Tax再開のお知らせ・令和8年11月5日更新)
- 国税庁 納付書の事前送付に関するお知らせ
- 国税庁 法人予定申告分の納付書等の送付について(R7.7)
- 国税庁 予定(中間)申告書用紙の送付に係るお知らせ
- 国税庁 法人税及び地方法人税予定申告書の送付等に関するお知らせ(2026.4)
- 国税庁 C1-1 法人税、地方法人税及び防衛特別法人税の申告
- 国税庁 No.6609 中間申告の方法(令和8年4月1日現在法令等)
- 国税庁 No.9205 延滞税について(令和8年4月1日現在法令等)
- 国税庁 G-2-2 ダイレクト納付の手続
本記事は道濟会計事務所が監修しました。
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